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● 石灰は植物の必須元素であり、おもに植物体を頑丈にする細胞壁の材料として使われます
 根から吸収された石灰は、植物体の中を比較的ゆっくりと移動するため、
石灰が不足すると、生長点や果実といった植物体の先端部分に届きにくくなり
 トマトでは特に尻腐果として生理障害が発生します
● トマト栽培では、尻腐果を防ぐために
積極的に石灰資材を施用することが多く、土壌分析で石灰不足と診断されるハウスはあまりありません
 
(下記グラフ参照)。石灰が土壌中に十分にあるのに、植物が吸収できない理由を考える必要があります
 
①土壌水分が不足している場合
◆樹勢を抑えようとして灌水を控えすぎた
◆畝立て前に、十分に散水できなかった
◆排水改良した後や、高温が続いたために土壌が乾燥した
・・・などで、発生しやすくなります
 土壌病害や濃度障害で根が傷み、水分や石灰が吸収できずに発生することもあります
②窒素や土壌水分が多いために樹勢が強い場合
 樹勢が強くなりすぎて養分のバランスが崩れ、石灰の吸収が抑えられたり、石灰の吸収量が旺盛な生育に追いつかなくなって発生する、と考えられます
 
トマト作付1~2年目や、土壌還元消毒後のハウスに見られることが多く、この場合、樹勢が落ち着くにつれて発症も減ることが多いです
 
 尻腐果そのものを治療することはできません
その後の発生を抑えるために、石灰成分を含む葉面散布剤を利用して補います

他には、予想される原因に合わせて
◆土壌水分不足・・・灌水量を増やしてみる
◆生育が旺盛すぎる場合・・・土壌水分を適度に保ちながら、樹勢を落ち着かせる管理をする
などの対応をします
 
次作では畝立て前の土壌水分を適正に保つよう心がけ、場合によっては、窒素過剰にならないように基肥窒素量を調節するなどの予防策をとりましょう
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